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スポーツ種目別の注意点
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ラグビー ラグビー

ラグビー rugby football
 ラグビーの特徴
 ラグビーのイメージというと、走る格闘技というようなものがあると思います。実際に、選手の運動量はとても多く、また、相手にぶつかるようなことをするので、怪我も多いものです。
 
 特徴
@ 無酸素的と有酸素的な要素の両方が求められる
 相手にあたるときや、スクラムを組むときなどは、無酸素的な力を要求され、かつ、動いていなければならず、有酸素の能力も求められます。
A ポジションによって、運動の性格が異なる
 フォワードにおいては、スクラム、モール、ラックなどのときに、大きな力(無酸素的)を発揮しなければならならず、その為、疲労しやすいものと考えられます。
 バックスなどは、全般的に、走っている時間が多く、持久的な力が必要とされます。また、相手にあたるときや、切り替えし時などには、瞬発的な力も要求されます。
 
 水分補給と休憩についての注意点
 注意点
○ 休憩をこまめにとる
 ラグビーは、とても運動量が多い競技です。また、それに応じ、疲労による影響がとても出やすいものと考えられます。
 夏季合宿などにおいて、厳しい練習をすることが通常となっています。そのため涼しいところヘいくなどして練習をするのですが、高地においても日中は気温が高くなりますので、十分な対策は必要です。
よって、20〜30分ごとに5分未満程度のものを、1時間ごとに長めの(疲労度に応じて、10分程度)休憩を入れるようにして下さい。
 
○ 水分補給の仕方
 練習開始前には必ず、500ml程度の水を入れておくようにするとよいでしょう。
 練習中は、20〜30分ごとの短い休憩時と、1時間ごとの長い休憩時において、強制的に水分補給をするようにしてください。その際、飲む量は300ml程度を少しずつ、時間をかけてゆっくり飲むようにしてください。目安としては、1時間に500〜1000mlの水分補給を行なうことになります。
 また、それ以外のときにおいても、自由に水分をとることができるようにすべきです。各自でボトルを用意し、すぐに手の届くところへ置いておき、必要に応じて各自の合った量を、こまめに摂れるようにしてください。
 飲むときには、始め口をゆすいで、その次に飲むようにするとよいでしょう。これは、口の中の汚れを洗うことで、感染の防止、また、飲み過ぎの防止をするために行ないます。具体的には、始めに一口含んで、口をゆすいだら吐き出します。次に含んだときには飲むという順序です。
 練習後は、30分以内に水分補給とエネルギー補給をすると、速やかに疲労から回復することができます(ただし、清涼飲料水を飲むことは避けるべきでしょう)。そのため、休憩(このとき、食事の妨げにならない程度の水分補給をする)、入浴後、早めに食事をすることができればよいと思います。
 
○ 水分補給の内容
 休憩時に飲むものについては、糖度が通常より高めの6%程度のものとし、電解質(ナトリウム、カリウムなど)を含み、かつ、ビタミンCとクエン酸を含むものがよいと考えられます。
 これは、疲労回復を目的としたもので、高めの糖度で、エネルギー補給と、ビタミンCとクエン酸で積極的な疲労の除去を、主眼としています。
 そのため、スポーツドリンクがこの目的に1番合うものと思います。
 自由に飲むものについては、糖度が低い(2%程度)のものが勧められます。そのほうが飲みやすく、吸収も早いという理由によります。
そのため、スポーツドリンクならば、通常より2倍希釈程度のもの、もしくは、麦茶や水がすすめられます。
 
○ 工夫
 ボトルについては、使いやすさを考える必要があります。水の出が細いものや、固くて握りにくいも、滑りやすいものは避けるべきと考えられます。特にフォワードの選手などは、スクラムを組んでタイトに握った後は握力が落ちているので、それに対応させたボトルにするとよいでしょう。具体的には、市販の500mlのペットボトルが、太さと柔らかさにおいて良いのではないかと思います。
 水の使い方として、飲む以外に、体にかけて冷やす、マウスガードを洗うなどの用途が考えられます。そのため、十分な量を用意しておくことが必要となってきます。
 
 
 参考資料
石山修盟(1999) 平尾ジャパンの水分摂取
Training Journal 238(1999 8) 24-25
 
 参考事故事例
高等学校のラグビー部の合宿訓練において部員が日射病で死亡した事故

私立高校三年生のラグビー部員が練習後に熱中症にかかって死亡した事故
 
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