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スポーツ種目別の注意点
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剣道 剣道

剣 道 kendo
 剣道においての特殊性
剣道は、熱中症が発生しやすい
 まず、剣道においての特殊性を考えると以下のようになります。
 特徴
@ 道場
  冷房設備が備えられていない場合が多い。
  そのため、道場内は気温、特に湿度が高い状態となる。
A 防具と稽古着
  防具は約10kgの重さがあり、また、熱の放散を阻害する。
  稽古着は、重く、裾と袖が長く、生地も厚いため、熱放散がわるい。
  よって、体への熱によるストレスはとても大きい。
B 年齢、経験の異なる者が、同一の場、内容で稽古を行なうことが多い。
  そのため、それぞれに適当なものとならない場合が考えられる。
C 稽古を、練習と捉えるだけでなく、
  鍛錬、修行など精神性を求めることが多い。
  水分を摂らない、体力的限界を越えるなどのことが
  考えられる。
 以上より考えると、通常の運動より、熱中症の発生する可能性は高いもの想定され、事実、競技人口に比較して熱中症による事故が多く発生しています。
 
 暑さ対策
水分補給は強制飲水と自由飲水の2つを行なう
 原則は予防法水分補給と体調管理のところで述べましたこととなります。
 水分補給は、休憩の時に全員が必ず水分をとる(強制飲水)ことと、合間に各自で自由に水分を摂る(自由飲水)ということを必ず行なうようにして下さい。
 注意すべき点を以下にまとめてみました。
 注意点
○ 全ての者が同時に水分補給する時間を作る。
  (タイミングの取り方については、運動時の水分補給を参照)
○ 個人の体調に応じ、水分補給を自由にすることができるようにする。
  個人でボトル、水筒などを用意し、休憩以外の稽古の合間に
  水分が摂れるようにする。
○ 稽古の量を段階的に上げていき、道場の状態(気温、湿度、風通しなど)
  稽古をする者の年齢や経験などに総合的に鑑み、それに応じて
  稽古内容、量を減らす、休憩を多くするなどの対応をおこなう。
○ 休憩中などでは、風通しのよい、涼しいところで
  防具をはずし、稽古着をゆるめるなどを行ない
  冷たいタオルなどで首筋、わきの下などを中心に冷やすようにする。
  (その為に、バケツに冷たい水と氷を入れたものを用意する)
○ 精神性を求めすぎず、体の状態(体力、経験など)に対応した
  稽古量、内容とする。
○ 「元立ち」をつとめている者は、水分補給を行ないにくい状態となっているので
  適時、水分補給ができるように配慮をする。

 この項目(剣道)は、ご要望にて作成をしましたものです。
 
 参考資料
和久貴洋ほか1名(1997) 剣道の暑さ対策
臨床スポーツ医学 14(7) 747-752
 
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